眼科疾患を持つ高齢者のための介護ロボットの研究
(2016.12.1掲載)
機械工学科
鈴木 尚人 准教授
高齢者の生活を支援する介護ロボット:
幅広い展開で共同開発しませんか
人間は五感(視覚,聴覚,臭覚,触覚,味覚)という感覚機能を持っています。
特に視覚は全感覚機能の83%を占めていて、失明すると殆どの感覚機能が失われてしまいます。
例えば、緑内障による視野欠損の場合周辺視野から徐々に見えなくなり、中心視野だけで生活を余儀なくされます。
介護ロボットは周辺部が見えない高齢者に横から接近すると危険であるため、高齢者の見える方向から接近する必要があります。ロボットは高齢者の視力に適した速度で接近します。高齢者は介護ロボットが自分の視機能(視野と視力)を把握していれば、安心して身を任せることができます。
高齢者の頭の位置と方向は磁気式の3次元位置計測システムで検出されます。
介護ロボットは外出時にGPSシステムを取り付けられる構造とします。そうすると、ロボットは電動手押し車となります。高齢者はロボットのハンドルに掴まりながら、坂道でも楽に進むことが出来るため、近所の家(自宅から200〜300m以内)等に外出する事が可能となります。ロボットはGPSシステムの情報を使って高齢者を目的地まで安全に誘導します。