米粉パンの高付加価値化を目指した加工技術

(2014.2.1掲載)

農学生命科学部
准教授 濱田 茂樹 先生

米の消費量は減少の一途をたどっており、需要増加に結びつく用途開発が強く求められている。米粉特有の機能性成分がアピールできる玄米粉パンや、小麦アレルギーにも対応できるグルテンフリー米粉パンの普及は、米の需要拡大にとって大きなメリットがあると考えられるが、これまで十分な膨らみを得ることが難しかった。本発表では、膨らみの良い玄米粉パンやグルテンフリー米粉パンを可能にする簡易な製造技術について紹介する。

膨らんだ米粉パン

  • 玄米粉パン
  • グルテンフリー米粉パン

機能性成分をアピールできる玄米粉パン
小麦アレルギーにも対応できるグルテンフリー米粉パン

玄米粉パンやグルテンフリー 米粉パンは、玄米の機能性成分や小麦アレルギー対応として米粉特有の付加価値をアピールできる。また、玄米利用により精米コストや重量ロスをおさえることから、米粉パンの低コスト化に貢献する。さらに、本成果によって増粘剤に頼らない安全で美味しいグルテンフリー米粉パンが可能となる。これらの技術は、米粉パンおよびその他米粉加工食品分野での応用が期待できる

研究内容の紹介

図1 吸水時間と膨らみの関係


●玄米粉パン
玄米を適切な吸水と気流式粉砕するだけの簡易な方法で、損傷デンプン含量が低く、粒度の細かい玄米粉を調製することが出来る。この玄米粉で作製されたパンは、白米と同程度の膨らみを維持し(図1)、食味においても玄米特有の「甘み」と「しっとり」とした食感が良いと評価された。さらに玄米粉パンは GABA やγ-オリザノールといった機能性成分を含み、栄養学的にも優れたパンである(図2)。

図2 玄米粉パンの機能性成分


図3 プロテアーゼ活性と膨らみの関係


●グルテンフリー米粉パン
米粉に米麹を添加して前醗酵することで、膨らみの向上したグルテンフリー米粉パンを作ることが出来る。また、そのメカニズムを解明することでさらに簡易な製造法の開発が可能になると考え、米麹由来の酵素がグルテンフリー米粉パンの膨らみに与える影響を解析した。その結果、プロテアーゼが米粉の物理特性を変化させることで膨らみを向上させていることが明らかとなった(図3)。

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